鐘ヶ嶽(神奈川県)

急に思い立ったったので近場でと思い、前から目をつけていた厚木市の鐘ヶ嶽に決定。
朝10時出発、横浜町田から厚木まで東名で。以前広沢寺温泉前の駐車場に車を止めて、七沢温泉方面の日向山に登ったことがあったので、迷わずに11時過ぎには到着。

さて、登りはじめ30分ほどは林道歩き。駐車場前の鱒の釣り堀と鐘ヶ嶽を右手に眺めながら、のどかな道を川に沿って登っていきます。

広沢寺温泉の駐車場近くから鐘ヶ嶽を望む

しばらく行くと、新しく掛け替えられた橋を渡って右岸へ。
このあたりから苔むした石垣が草むらのあいだにぽつりぽつりと見えてきます。石垣の奥には廃屋が。今は畑仕事の道具置き場になっているみたい。昔はこのあたりまで集落があったみたい。
写真にはないけど石切場という石碑も建っていたので、以前は採石も盛んだったのかもしれない。

集落奥の廃屋の階段と石垣

石が豊富な土地柄のせいか、石段なんか家に比べてとても立派!!

農作業の物置として使われている廃屋

この建物はいつぐらいのものなんだろうか?明治とか大正なのかな。昔はここにも人が住んでいて家族が日々の営みをしていたかと思うと、時間の流れは少しさみしくも感じる。もうここには誰が住んでいてどういう暮らしをしていたかは誰も知らないんだから。すべてが少しずつ少ずつ霧散して大気に溶けていくことは当たり前のことだし、それでいいんだと思う。

ところどころにある苔むした石垣

石垣には大文字草と思われる花が沢山咲いてた。
ここにいた人々はいなくなったけど、毎年花を咲かせているんだな。感傷的。

大文字草の一種かな?

30分ほど歩くとゲートがあって一般車両はここで通行止め。この場所に車を止めている人もいました。ゲートからしばらく行くとトンネルが見えてきます。

林道のゲートを越えてしばらく行くとあるトンネル

ガイドブックにはこのトンネルの手前の左側の広場奥に登山口があると書いてありますが、トンネルを過ぎたところにも新しく登山口ができたようです。(行ったときは補修工事中でトンネル手前から登ったけど。)
手前からの道は鎖場がしばらく続くので、トンネル過ぎたところにらくらくコースを最近作ったみたいです。らくらくコースから登る際はトンネル内は電灯がないのでヘッドライトがあったほうがいいかも。まあ、出口は見えているので大丈夫といえば大丈夫ですが。

ヘッドライトが必要

このトンネルから山頂までは40分。という道しるべ。
トンネルを過ぎて不動尻方面へ行くコースもあります。

トンネル脇の広場から登山道へ

ここから尾根に出るまで15分ほど鎖場が続きます。
といっても、そんなに急な岩場ではないです。

最初しばらくは鎖場

尾根に出たなだらかな道に一本だけ山ツツジが綺麗に咲いていました。

山ツツジ

山頂に近くなってくるとだんだんと土が流れて木々の根がむき出しになっている様子がみてとれます。途中健康な森林を取り戻そうというような看板もあったけど、都市に近くて水源保全の地域ににもなっていないような山はどんどん荒れてってるんだろうか。

山自体がかなり荒れている

鹿よけの柵を右手にみながら行くと、人影らしきものが見えてきました。近づいても全く動く気配がないので石像とわかったけど、ちょっとぞっとしました。
この石像があるところが頂上のよう。ムッとへの字口の強面さん。なんの石像かわからなかったけど、手を合わせてきました。なんだろうか、こういうとき自然と手を合わせるって。

山頂の石像

頂上にはこのあたりにあった七沢城の由来などが書かれた看板、ベンチなんかもあるんだけど、木々に囲まれて薄暗い感じなので、少し下ったところにある浅間七沢神社へ移動。

頂上から少し下ったところにある浅間七沢神社

神社の東側は木が払われて、座間や厚木、晴れていればスカイツリーなんかも見えるらしいです。登りはじめが遅かったのでここまで林道で下山してくる人以外、まったく人にあわずのんびり。神社にお参りした後、この眺めのよいところでのんびり昼飯です。

神社からの眺め

唐揚げ弁当うまうまとやっていたら、ボトリと大きい唐揚げまるまる落としてしまった。。

さて、お昼も食べてのんびりしたので下山です。
こちらが本来の参道みたいで、いたるところに石碑が置かれています。石碑には「文久○○年」とあるので、江戸時代から信仰の山として栄えいたみたいです。石碑には他にもスポンサーになった人の名前が書いてあって、昔の人の名前を見ているだけでも結構楽しめます。

味のあるかわいい仏様

石碑のほかに仏様もいたりして、なかなか賑やかな参道です。
参道は石段が整備されているんだけど、これまた江戸時代からのものなのか、足を乗せる面がせまくて、ごつごつした大きなトレッキングシューズだと危なかった。そのためか階段なのに鎖を張ってある箇所も。なかなか石段に苦戦しながらも、広沢寺の集落へ。

街から近くて眺めなんかはそんなに楽しめないけど、のんびり歩くにはまあまあよかったです。
それと、この時期まだやられなかったけど、山蛭がけっこう出るところらしいので夏場は対策をしっかりしていったほうがよさそうです。(7月に登ってやられたというHPの写真みてぞっとした。。)

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